カテゴリ:虫( 108 )
ヒカゲチョウ(日陰蝶)
 ヒカゲチョウ(日陰蝶)は、タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科ヒカゲチョウ属の昆虫です。本州・四国・九州に分布します。日本特産種で、ナミヒカゲ(並日陰)とも言われます。名の由来は、日陰にいることが多い事によります。

 タテハチョウ科(Nymphalidae)は南極を除く世界の大陸に6,000種ほどが分布し、日本には52種が生息すると言われています。タテハチョウ科の特徴は、翅の斑紋が裏表で異なり、前脚が退化して短くなっている事です。後翅の中室は開き、触覚に鱗粉があります。ジャノメチョウ亜科(Satyrinae)の蝶は、翅に眼状紋があり、暗いところを好み、前脚は退化し、蛹は垂れ下がるのが特徴です。

 雑木林の中で生息します。体長は3cm前後、翅を広げて5~6cmです。全体に薄い茶褐色をしています。外縁に蛇の目模様の眼状紋があります。眼状紋は、後翅表面に1対、前翅裏面に1~2対、後翅裏面に6~7対あり、内2対は大きくなります。後翅裏面には淡褐色の斜帯があり、眼状紋列内側の色が濃くなった暗色条は緩やかに曲がります。性標は、後翅表面にあり、雄の場合は黒茶色の毛束があり、雌にはありません。成虫は樹液や腐食した果実の汁などを吸汁します。幼虫の食草は、ススキ・ササ類です。完全変態します。幼虫で越冬します。蛹は垂れ下がります。

 類似種に、黒みが強く暗色条が「くの字」型に屈曲するクロヒカゲ(黒日陰)や、大型のオオヒカゲ(大日陰)がいます。

ヒカゲチョウ(日陰蝶)の給水

Japanese common name : Hikage-chou
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Lethe sicelis (Hewitson, [1862])


ヒカゲチョウ(日陰蝶)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科ヒカゲチョウ属
学名:Lethe sicelis (Hewitson, [1862])

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体長:(前翅長)25~34mm/(開張)48~62mm
出現期:5月~10月(年2回)
分布:本州・四国・九州
食草:樹木・タケ類(メダケ・マダケ)・ササ類(クマザサ)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川支流/内牧川上流 2006.09.25
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 3 October 2006
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by pianix | 2006-10-03 00:00 | | Trackback | Comments(2)
ホタルガ(蛍蛾)
 ホタルガ(蛍蛾)は、マダラガ科(Zygaenidae Latreille, 1809)ホタルガ亜科の蛾です。日本や朝鮮半島・台湾・中国に分布します。日本では、北海道から九州に分布します。名の由来は、頭が赤く体が黒い配色をホタルに見立てたもの。中国名は、白帶黒斑蛾。蛾は、世界に60属約18万種、日本には5000種以上がいると言われています。

 昼行性の蛾です。体長は3cm程で、開張(翅を広げた状態)で45~60mm。全体は黒色で、頭部のみが赤色です。前翅には斜めに横断する白帯模様があり、V字状になります。触角は羽毛状です。ホタルガもホタルと似た形態をしています。ホタル科には毒を持つものが多く、疑似形態を擬態として説明する事があります。ミューラー型擬態(Mullerian mimicry)と言い、毒を持つ種が同じような形態に収束し捕食の危険性を低める擬態と説明されます。

 完全変態(卵・幼虫・蛹・成虫)をします。幼虫は黄色と黒模様をした毛虫です。終齢幼虫の体長は、25~27mm。触ると特異な臭気を放つ分泌液を出し、これによって皮膚炎を起こす事があります。幼虫で越冬します。食草であるサカキ(榊)やヒサカキ(姫榊)に異常発生する事があり、害虫として知られています。類似種に、後翅裏面が白色で、翅にある白帯が中央よりで直線状になる、シロシタホタルガNeochalcosia remota (Walker, 1854)があります。

Japanese common name : Hotaru-ga
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Pidorus glaucopis Drury, 1773


ホタルガ(蛍蛾)
チョウ目(鱗翅目)マダラガ科ホタルガ亜科
学名:Pidorus glaucopis Drury, 1773
synonym : Pidorus atratus Butler, 1877

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体長:(前翅長)26~28mm/(開張)45~60mm
出現期:6月~7月/9月(年2回)
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄
食草:ツバキ科(ヒサカキ、サカキ、ハマヒサカキ)・ニシキギ科(マサキ)

撮影地:静岡県静岡市
内牧川(安倍川水系) 2006.09.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

25 September 2006
Last modified: 7 October 2015
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by pianix | 2006-09-25 00:00 | | Trackback(1) | Comments(3)
シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)
 シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)は、トンボ科シオカラトンボ属の昆虫です。日本全土に分布する中型普通種のトンボです。国外では、ユーラシア大陸極東域(ロシア・中国・韓国・台湾)に分布します。名の由来は、成虫の雄が体から塩を吹いたような体色になる事から。英名は、Commons skimmer。

 蜻蛉目(せいれいもく)=トンボ目(Odonata)は、発達した2対の翅と1対の複眼、長く伸びた腹部が特徴です。触角は非常に小さく、口器は発達します。翅は膜状で脈が多くあります。腹部は成虫・幼虫共に10節あります。世界に約5500種、日本には亜種を含めて約214種が分布すると言われています。不均翅亜目=トンボ亜目(Anisoptera)は、後翅が前翅より広く、翅を広げて止まるのが特徴です。シオカラトンボ属(Orthetrum)は世界に60種以上があり、日本には9種が生息します。

 体長は雌雄で大きな違いがありませんが、体色が大きく異なります。未成熟では、雄雌ともに黄褐色で、腹部に黒い斑条があります。腹節の7~9節は黒色です。雄の場合は、成熟するにつれ黒色化し、胸部から腹部前方にかけて灰白色の粉で覆われます。雌は濃黄褐色です。その為、俗称ムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)と呼ばれます。尻尾の先端から2番目の節の部分(生殖弁)が少し膨らむ事と、腹部後端にある尾部付属器が白色です。雌は交尾している時、下側になります。

 複眼は青緑色と黄褐色の個体があります。複眼が黄褐色のものは雌で、青緑色の場合は雌雄の判別はできません。中には、雄型の雌もいます。ありふれたトンボですが、一見しただけで雌雄の判別ができる訳ではない意外さがあります。採取して確認する必要が出てきます。

 雌は、打水や打泥産卵をします。蛹の時期を経ない不完全変態(卵・幼虫・成虫)をします。幼虫はヤゴで、終齢幼虫の体長は20mm~25mm。推定で10齢以上を経て羽化すると言われています。幼虫で越冬します。成虫・幼虫共に肉食です。

 類似種に、
翅の基部が青白あるいは黒色になる、オオシオカラトンボ(大塩辛蜻蛉)
  Orthetrum triangulare melania (Selys, 1883)
翅の基部が黄褐色の、シオヤトンボ(塩屋蜻蛉)
  Orthetrum japonicum japonicum (Uhler, 1858)
等があります。

シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)→

Japanese common name : siokara-tonbo
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Orthetrum albistylum speciosum (Uhler, 1858) ♀
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▲♂ 撮影地:安倍川/河口から6.75km 右岸河川敷 2006.07.13
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撮影地:賤機山(Shizuhata-yama) 2009.08.01(800x314)


シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)
トンボ目(蜻蛉目)[不均翅亜目]トンボ科シオカラトンボ属
学名:Orthetrum albistylum speciosum (Uhler, 1858)

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体長:48~57mm/(後翅長)35~44mm/(腹長)32~38mm
出現期:4月~11月
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄

撮影地:静岡県静岡市
葵区福田ヶ谷/畑地 2006.09.05
安倍川/河口から6.75km 右岸河川敷 2006.07.13
賤機山 2009.08.01
Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

20 September 2006
Last modified: August 29, 2008
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by pianix | 2006-09-20 00:00 | | Trackback | Comments(4)
ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/幼虫
 ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)は、タテハチョウ科ヒョウモンチョウ亜科ツマグロヒョウモン属の蝶です。日本、アフリカ北東部・インド・インドシナ半島・オーストラリア・中国・朝鮮半島に分布します。日本では、本州、四国、九州、沖縄に分布します。

 名の由来は、翅の褄が黒く、豹紋がある事から。「褄」とは、着物の裾の左右両端の部分や縦褄(襟下)の意味で、前翅先端部の縁が黒くなっているので「褄黒」。「豹紋」は、翅の前の波模様や、それに続く丸模様の黒点が豹柄である事からです。英名は、Indian fritillary。

 タテハチョウ科(Nymphalidae Rafinesque, 1815)は、南極を除く世界の大陸に6,000種ほどが分布し、日本には52種が生息すると言われています。タテハチョウ科の特徴は、翅の斑紋が裏表で異なり、前脚が退化して短くなっている事です。後翅の中室は開き、触覚に鱗粉があります。

 食草であるスミレ類に産卵します。幼虫は、スミレ類の葉を食べます。終齢幼虫の体長は30mm程になります。体色は黒色で、縦に赤い筋があります。分岐する棘状の突起があり、頭部側では黒色ですが、他は根元が赤く先端が黒色になります。1節毎、両側面に2本ずつ、上面に2本の計6本があります。実に毒々しい様相ですが、毒は無く刺される事もありません。幼虫で越冬します。

ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/♀
ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/♂

Japanese common name : Tumaguro-hyoumon
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Argyreus hyperbius (Linnaeus, 1763)

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左:多分、5齢(終齢幼虫)2006.08.31 右:成虫2006.09.07


ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)/幼虫
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ヒョウモンチョウ亜科ツマグロヒョウモン属
学名:Argyreus hyperbius (Linnaeus, 1763)

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体長:(前翅長)27~38mm/(開張)65~75mm/(幼虫)30mm
出現期:4月~11月(年4~5回)
分布:本州・四国・九州・沖縄
食草:スミレ類

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から8.5km 左岸河川敷 2006.08.31, 2006.09.07
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 16 September 2006
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by pianix | 2006-09-16 00:00 | | Trackback | Comments(0)
トノサマバッタ(殿様飛蝗)/幼虫
 トノサマバッタ(殿様飛蝗)は、バッタ科トノサマバッタ属の昆虫です。世界の熱帯や温帯に広く分布し、国内では北海道・本州・四国・九州・沖縄に分布します。名の由来は、不明です。殿様や大名のように風格があるからかもしれません。中国名は、大蝗。英名は、Migratory Locust, Asiatic locust, Oriental migratory locust。直翅目(バッタ目:Orthoptera)は、熱帯から寒帯に1万5000種以上があり、日本には447種25亜種が生息します。

 卵は卵嚢に包まれて地中に産卵されます。孵化した幼虫は、脱皮を繰り返して変態します。変態には3種類があります。不変態(無変態)・不完全変態・完全変態です。不変態(無変態)は、卵から孵り成虫になるまでの形がほとんど成虫と同じもの。不完全変態は、成虫にある翅や産卵管が幼虫の時に外から見え、脱皮を繰り返して成虫になるもの。完全変態は、成虫にある翅が幼虫の時に外から見えず、外から翅が見える蛹の時期があり、これを経て成虫になるものです。

 バッタは蛹の時期を経ない不完全変態(卵・幼虫・成虫)をします。卵から孵化した時の幼虫を1齢と数え、決まった回数の脱皮を繰り返した後、終齢幼虫となります。通常、トノサマバッタは5齢を経て成虫になります。脱皮の間を齢期と呼びます。幼虫にある小さな翅は、翅原基と呼ばれます。また昆虫では、不完全変態と完全変態の中間的な性質である新変態などもあり、尚かつ詳細に分類される事もあります。

トノサマバッタ(殿様飛蝗)

Japanese common name : Tonosama-batta
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Locusta migratoria Linnaeus, 1758
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▲ 多分、5齢幼虫
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成虫 ▲ 撮影地:安倍川/河口から9km 右岸河川敷 2005.10.12


トノサマバッタ(殿様飛蝗)/幼虫
別名:ダイミョウバッタ(大名飛蝗)
バッタ目(直翅目)バッタ亜目バッタ科トノサマバッタ属
学名:Locusta migratoria Linnaeus, 1758

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体長:35~65mm(♂35~40mm ♀45~65mm)
出現期:7月~11月(年1~2回)
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄
食草:イネ科の植物

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9km 右岸河川敷 2005.10.12
安倍川/河口から5.75km 右岸河川敷 2006.09.07
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 14 September 2006
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by pianix | 2006-09-14 00:00 | | Trackback | Comments(2)
イチモンジセセリ(一文字挵)
 ある日、河川敷で身動きせずに撮影している女性がいました。遠目でもニラ(韮)の花を写しているのが分かりました。よほど詳細にこだわっている方とお見受けし、話しかけてみました。写しているのはニラではなくて、ニラに止まって吸蜜している、蝶のイチモンジセセリでした。ピントが合わないので時間が掛かっていたのでした。デジカメでマニュアル操作ができない機種でした。そこでマクロでのピントの合わせ方を教えてあげると、綺麗に写ったと喜んでくれました。私が良くやっている、被写体の背景にピントが合わないように対象物の裏側を手の平で覆い隠す方法です。勿論、ピントが合ったら手は引っ込めます。何故イチモンジセセリを写しているのかと聞いたら、「だって、目が可愛いでしょう」との事。確かに、大きな目は可憐な感じがしないでもありません。「どうしてニラの花にいる時は逃げないのかしら」と素朴な疑問も持たれていました。

 イチモンジセセリ(一文字挵)は、セセリチョウ科セセリチョウ亜科イチモンジセセリ属の昆虫で、小型普通種の蝶です。本州以西に分布します。セセリチョウの仲間は国内に30種ほどが生息します。国外では東アジアに広く分布します。南方系の蝶で、越冬可能な地域は関東以西であり、関東以北に現れるのは移動してきたものです。渡をする蝶としても知られています。

 名の由来は、後翅に白色の紋が一直線に並ぶセセリチョウの仲間である事から。セセリとは、「突く」とか「もてあそぶ」の意味です。英名は、rice skipper。体長は18~20mm、翅を広げると30~35mmです。頭部は丸みを帯びて、胴体が太く、地色は茶褐色です。三角状の翅と先端が黒くなった棍棒形の触角があります。口吻で吸蜜します。鱗粉が多いので一見、蛾のように見えますが、飛翔は敏速です。

 昆虫は変温動物なので、環境の温度に影響を受けます。最適温度は18~25度と言われています。温度と体温が同じ時はじっとしている状態になります。イチモンジセセリ成虫の環境温度と活動の関係1)は次のようになります。8.8度では僅かに動く程度、18.9度で正しい姿勢を取る事ができるようになり、19.7度で歩く事ができます。24.5度から飛翔するようになり、37.8度で興奮状態、44.9度では仮死状態に陥ります。

 完全変態します。卵は灰褐色の半球状で直径1mm前後。葉の裏に1個ずつ産卵します。幼虫で越冬します。終齢幼虫の体長は、30~35mm。全体は淡緑色をしています。頭部は褐色で黒褐色の斑紋があり、紡錘形。腹部は白色で、背面に褐色の筋模様がある芋虫です。頭部の色彩斑紋は齢期によって異なるようです。稲の葉を綴り合わせてツト(苞)と言われる筒巣を作ります。そこから、ツトムシ(苞虫)、あるいはイネツトムシ(稲苞虫)と呼ばれます。夜間にツトから出て稲を食害するので、害虫として農家の嫌われ者となっています。但し、これが大量に発生するのは、食草である稲の豊作によるものですから、豊年虫とも言われます。蛹は体長25mm程で、黒褐色の円筒型をしています。似た蝶に、チャバネセセリ(茶羽根せせり)Pelopidas mathias oberthueri (Evans, 1937)がいます。

脚注:
1)イチモンジセセリの発育に及ぼす温度の影響 江村 薫,内藤 篤 埼玉県農業試験場研究報告 (43), p36-43, 1989-03

上部から見た写真→
※セセリ「挵」の漢字は、Unicode:U+6335

Japanese common name : Itimonji-seseri
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Parnara guttata guttata (Bremer et Grey, 1852)

イチモンジセセリ(一文字挵)
チョウ目(鱗翅目)セセリチョウ科セセリチョウ亜科イチモンジセセリ属
学名:Parnara guttata guttata (Bremer et Grey, 1852)

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体長:(前翅長)15~21mm/(開張)35mm
出現期:6月~11月(年4~5回)
分布:本州・四国・九州・沖縄
食草:セイバンモロコシ、イネ、ススキ、ヒメシバなどのイネ科
成虫吸蜜:アザミ類・キク類・ハギ類

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.5km左岸河川敷 2006.09.05
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

12 September 2006
Last modified: 08 September 2010
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by pianix | 2006-09-12 00:00 | | Trackback | Comments(0)
スケバハゴロモ(透羽羽衣)
 スケバハゴロモ(透羽羽衣)は、半翅目ハゴロモ科の昆虫で、カメムシの仲間です。本州・四国・九州に分布します。名の由来は、透明な翅を持つハゴロモの仲間である事から。同じハゴロモ科の、ベッコウハゴロモ(鼈甲羽衣)Orosanga japonicus (Melichar, 1898)やアミガサハゴロモ(編笠羽衣)Pochazia albomaculata (Uhler, 1896)と似た姿をしています。

 体長は6mm程度で、翅の後端までが9~10mmです。体は黒褐色で、蝉に似ています。翅は、前翅・後翅の4枚があり、透明で、暗褐色の外縁と脈があります。幼虫は白色糸状の蝋物質を放射状に付けます。ベッコウハゴロモの幼虫が褐色と白色の斑模様なのに対し、スケバハゴロモは薄緑色をしています。

 半翅目は、同翅亜目(ヨコバイ亜目)と異翅亜目(カメムシ亜目)に分けられます。スケバハゴロモは同翅亜目(ヨコバイ亜目)です。この同翅亜目には616種があり、口に相当する部分がどこにあるかという分類で、腹吻群(ふくふんぐん)と頸吻群(けいふんぐん)および鞘吻群(しょうふんぐん)の3群に分けられます。最近では同翅亜目という括り方は使われなくなってきています。

Japanese common name : Sukeba-hagoromo
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Euricania fascialis (Walker, 1858)


スケバハゴロモ(透羽羽衣)
カメムシ目(半翅目)ハゴロモ科
学名:Euricania fascialis (Walker, 1858)

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体長:6mm/(翅端まで)9~10mm
出現期:7月~9月
分布:本州・四国・九州
食草:広食性(ウツギ・キイチゴ・クワ・ブドウ)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川支流/内牧川上流 2006.08.23
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 9 September 2006
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by pianix | 2006-09-09 00:00 | | Trackback | Comments(2)
コミスジ(小三筋)
 コミスジ(小三筋)は、タテハチョウ科タテハチョウ亜科ミスジチョウ属の蝶です。ヨーロッパ・中央アジアからヒマラヤ・東アジア等の旧北区に分布します。日本では、北海道・本州・四国・九州に分布する普通種です。名の由来は、三本の白線紋がある小型の蝶である事から。英名は、Common Sailer、あるいはCommon Glider。コミスジはタテハチョウの仲間です。

 タテハチョウ科(Nymphalidae Rafinesque, 1815)は南極を除く世界の大陸に6,000種ほどが分布すると言われています。タテハチョウ科の特徴は、翅の表と裏の模様が異なっているものが多く、前脚が退化して短くなっている事です。

 成虫の前翅長は22~30mm。メスはオスよりやや大きめです。地色は茶褐色で、白色横帯と白紋があり、裏面は濃茶褐色です。前翅付け根から出る白色帯は、中室端で2つに分離します。この部分の白点が細かくなっているのがホシミスジ(星三筋)で、滑らかな白線状になるのがミスジチョウ(三筋蝶)、白線上縁がギザギザ状で前翅の先端に白紋があるのがオオミスジ(大三筋)です。

 触覚の先端は3稜があります。飛行の特徴は滑空する事。花の蜜を吸汁します。幼虫は灰褐色で体長は約24mm、前後に小突起があります。マメ科の植物を食べます。終齢(5齢)幼虫は落ち葉の中で越冬します。蛹は尾部のカギ状器官で逆さにぶら下がります。

Japanese common name : Ko-misuji
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Neptis sappho intermedia (W.B. Pryer, 1877)
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2006.08.02
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2009.07.13 
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2009.07.13


コミスジ(小三筋)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科タテハチョウ亜科ミスジチョウ属
学名:Neptis sappho intermedia (W.B. Pryer, 1877)

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体長:(前翅長)22~30mm/(開張)45~54mm
出現期:4月~10月(年2~4回)
分布:北海道・本州・四国・九州
食草:(幼虫)マメ科・ニレ科

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から14.25km 左岸土手 2006.08.02
賤機山(Alt.140m) 2009.07.13
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

5 September 2006
Last modified: July 13, 2009
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by pianix | 2006-09-05 00:00 | | Trackback | Comments(0)
モンシロチョウ(紋白蝶)のイナバウアー
 モンシロチョウがいました。いきなり私の前でイナバウアーをしたので驚きました。そこへオスがやってきたので、事の成り行きが分かり安心しました。私からメスを守る為にオスが応援に駆けつけたという訳ではありません。オスが交尾を仕掛けてきたのですが、振られてしまったのです。蝶は、頭・胸・腹に分かれていますが、腹部を大きく反り返らせる事ができます。

 モンシロチョウ(紋白蝶)は、シロチョウ科シロチョウ亜科モンシロチョウ属の蝶です。温帯と亜寒帯(日本・朝鮮半島・中国・中央アジア・ヨーロッパ)に広く分布します。日本では全国に分布する普通種です。奈良時代に大根の栽培と共に移入されたと考えられている帰化昆虫です。名の由来は、シロチョウの仲間で斑点の紋がある事から。英名は、Small White、あるいはCabbage White。

 シロチョウ科は、ほぼ全ての大陸に約1000種類が分布します。シロチョウ科(Pieridae)は、コバネシロチョウ亜科、マルバネシロチョウ亜科、モンキチョウ亜科、シロチョウ亜科の4亜科に分類されます。モンシロチョウはシロチョウ亜科に属します。

 前後翅の前縁が灰黒色で、前翅中央に灰黒色の斑点が2つあります。オスと比べた場合、メスの黒色紋は大きく鮮明になります。オスの地色は白色に黄色味を帯びますが、メスの地色は白色です。また、前翅の中室に灰黒色が強く出るのもメスの特徴です。紫外線によってメスの翅は白く、オスの翅は黒く見えるようで、これで雌雄の区別をしていると言われています。

 メスが翅を開いて腹部を高く突き出しイナバウアーをするのは、交尾拒否姿勢です。すでに交尾が済んでいる場合に、オスに対する合図として行います。完全変態(卵・幼虫・蛹・成虫)します。卵は黄色で1mm程。1週間ほどで孵化します。幼虫は青虫で、4回の脱皮で体長4cm程になります。蛹は糸のバンドで固定されます。蛹で越冬します。

Japanese common name : Monsiro-tyou
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▲腹部を高く突き出し交尾拒否をするメス
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▲オスが近寄ってきたところ


モンシロチョウ(紋白蝶)
チョウ目(鱗翅目)シロチョウ科シロチョウ亜科モンシロチョウ属
学名:Pieris rapae crucivora (Boisduval, 1836)

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出現期:3月~11月(年2~7回)
体長:(開張)45~60mm/(前翅長)20~30mm
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄
食草:アブラナ科(キャベツ・大根)/フウチョウソウ科

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から10km 右岸河川敷 2006.07.14
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 2 September 2006
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by pianix | 2006-09-02 00:00 | | Trackback | Comments(8)
キンモンガ(金紋蛾)
 キンモンガ(金紋蛾)は、アゲハモドキガ科の昼行性の蛾です。本州・四国・九州に分布する日本固有種です。名の由来は、黒地に黄色の紋があることから。

 アゲハモドキガ科(Epicopeiidae Swinhoe, 1892)は、アジアと旧北部に3属6種が分布します。日本には4種が分布します。

 6月から8月頃、山地に現れます。昼行性の蛾は、蝶のような色彩を持つものが少なくありません。黒地に白色や淡黄色の紋があります。白色紋の種は銀紋蛾とでも呼びたくなりますが変異の範疇です。翅の後ろ端には各1カ所、計4カ所の白帯があります。前翅長は、18~20mm、開張で32~39mmです。

 成虫は花の蜜を吸汁します。葉の上に翅を広げて止まっている事が多いようです。完全変態(卵・幼虫・蛹・成虫)をします。幼虫は体長20mm前後で、リョウブ(令法)1)の葉を食草とします。繭は白色。蛹で越冬します。

 近似種に、希少種のフジキオビ(Schistomitra funeralis Butler, 1881)があります。

★  ★  ★

 昆虫を研究する学会は多数ありますが、その内の一つに、蝶や蛾を扱う日本鱗翅(りんし)学会があります。この会長さんである高橋さんが行った蝶の生息調査が新聞に掲載されていました。静岡市葵区にお住まいの方です。南アルプスなどに生息する蝶の古里を確認する為にシベリア奥地で調査をして成果を上げてきました。氷河期や温暖化を経て蝶の分布が変化していく様子を解明しています。近隣にこのような方がいらっしゃるのは心強い限りです。なお、国立・国定公園特別地域内では、捕獲等を規制されている蝶がありますから、そのような場所では充分な注意が必要です。

1)Clethra barbinervis Siebold et Zucc.

Japanese common name : Kinmon-ga
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Psychostrophia melanargia Butler, 1877
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キンモンガ(金紋蛾)
学名:Psychostrophia melanargia Butler, 1877
チョウ目(鱗翅目)アゲハモドキガ科

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体長:(前翅長)18~20mm/(開張)32~39mm
出現期:6月~8月(年2回)
分布:本州・四国・九州
食草:リョウブ科

撮影地:静岡県静岡市
内牧川(安倍川水系) 2006.08.18
林道佳山線 2016.09.29
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

31 August 2006
Last modified: 13 September 2017
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by pianix | 2006-08-31 00:00 | | Trackback | Comments(0)