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チョウトンボ(蝶蜻蛉)は、トンボ科チョウトンボ属の昼行性の昆虫でトンボの仲間です。日本、中国、朝鮮半島に分布します。日本では、本州(岩手、山形以南)、四国、中国に分布します。幾つかの地域では絶滅危惧種あるいは準絶滅危惧種に指定されています。名の由来は、蝶のような飛行をする事から。中国名は、黑翅蜻蜓(hēi chì qīng tíng)。英名は、Butterfly Dragonfly、Butterfly Flutterer。
トンボ目1)には、トンボ亜目(不均翅亜目)(Anisoptera Selys, 1840)、イトトンボ亜目(均翅亜目)(Zygoptera Selys, 1854)、ムカシトンボ亜目(均不均翅亜目)(Anisoanisoptera Handlrisch, 1906)の3亜目があります。チョウトンボはトンボ亜目(不均翅亜目)です。 トンボ科(Libellulidae Rambur, 1842)は、世界に142属987種があり、日本には25属68種が分布します。チョウトンボ属(Rhyothemis Hagen, 1867)は、アジア、オーストラリア、オセアニア、アフリカに約22種が分布します。 自然環境が保たれた平地、山地、里山の水辺に生息します。水が綺麗で浮葉・抽水植物がある場所を好み、水温に敏感です。 6月~9月に現れます。成虫の体長は、31~42mm。頭、胸、腹の部分があります。頭部には短い触角と大きな複眼があります。複眼は、小さな六角形をした個眼が1万個以上集まっていて、昆虫では最大と言われています。視野は広範囲で、上下左右前後で約270度あると言われています。複眼の間に3個の単眼があり明暗を識別します。 胸部には脚が6本(前肢・中肢・後肢各1対)あります。腹部は10節あり、雄の腹端には尾部付属器(上・下)があり交尾の時に使われます。雌のこの部分には尾毛があり、副性器が腹部第2~3節にあります。頭部から腹端まで黒色。全体的に濃い黒青色。 蝶のような飛び方をします。前翅は細長く、後翅が幅広い事がチョウトンボの形態的特徴です。後翅長は31~39mm。黒褐色で前翅の結節先は透明。構造色2)による金属光沢があります。雄は青紫がかり、雌は緑の金属的な反射色をしています。餌は昆虫です。寿命は、約3ヶ月。 交尾は飛びながら行う飛翔型。産卵は、打水産卵。産卵後、5~10日で孵化します。幼虫はヤゴ(水蠆)で、体長は、13~15mm。ヤゴの期間は、8カ月から1年。主に泥の中にいてミジンコ類や小動物を餌とします。幼虫で越冬します。大型のトンボや蜘蛛などに捕食される事があります。 同じ属に、翅がべっ甲模様になるオキナワチョウトンボ(沖縄蝶蜻蛉)Rhyothemis variegata imperatrix Selys, 1887がいます。 脚注: 1)トンボ目(蜻蛉目)( Odonata Fabricius, 1793)は、世界に約5,000種が分布します。※日本での分布既知数は、均翅亜目49種、均不均翅亜目1種、不均翅亜目130種の計180種。(日本分類学会連合(2003) 第1回日本産生物種数調査) ※204種(2020年)(ネイチャーガイド 日本のトンボ【改訂版】尾園 暁・川島逸郎・二橋 亮 著) 2)構造色(structural color):光の波長の微細構造によって発色する現象。表面の格子状微細構造によって干渉を起こし色彩が現れる。 Japanese common name : Chou-tonbo ![]() ![]() ![]() チョウトンボ(蝶蜻蛉) トンボ目(蜻蛉目)不均翅亜目/トンボ科チョウトンボ属 学名:Rhyothemis fuliginosa Selys, 1883 体長:31~42mm ♂34~42mm/腹長20~26mm/後翅長31~39mm ♀31~38mm/腹長19~24mm/後翅長31~38mm 出現期:6月~9月。 【学名解説】 Rhyothemis : rhyos(流れ)+themis(法と正義の女神)/チョウトンボ属 fuliginosa : 煤けた Selys. : Edmond de Sélys Longchamps (1813-1900) --- トンボ亜目(不均翅亜目)/Anisoptera : an(不)+iso(均)+ptera(翅) Rambur : Jules Pierre Rambur (1801-1870) Hagen : Hermann August Hagen (1817-1893) 撮影地:静岡県静岡市 麻機遊水地第3工区 2018.09.18, 2019.07.31 [Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN] Last modified: 1 August 2024 #
by pianix
| 2024-08-01 00:00
| 虫
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Introduction
「草花と自然Blog」へお越し下さってありがとうございます。このブログは2005年8月1日に開始しました。
Masami Saito 小学校長期自然体験活動全体指導者 《静岡県》 森林環境教育指導者 環境学習指導員 ◆基礎となる内容を心がけています。環境や生物について少しでも興味を持って頂けたら幸いです。 ◆私の趣味は、アマチュア無線・競歩等です。興味のあるものは、天文学・理論物理学等です。残念ながら花には深い思い入れがありません。名前を覚えるのが苦手なので、せめて目にした野草の名前の幾つかを覚えようと観察を始めました。もっとも、聖書に書かれている「野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。」(マタイ 6:28-30抜粋・新共同訳)に触発されたのが根底にあります。 【見にくい場合】スマホでレイアウトが乱れて見にくい場合は、ご利用のブラウザアプリでPC版に切り替えて下さい。PC版で最適化しています。 【検索する】和名はカタカナ表記です。漢字やひらがなで検索しないほうが良好な結果が得られます。 【写真を拡大する】写真をクリックすると拡大されます。その写真をクリックすると元に戻ります。ブラウザの設定によっては動作しません。 【コメントする】記事タイトルをクリックすると「コメントする」ボタンが最下部に現れます。パスワードは削除する時に必要なものです。投稿者のあなたが決めて下さい。 【トラックバックする】[停止中]承認制としさせて頂いていますので、確認後に有効にさせていただきます。問い合わせの必要はありません。 【間違いの指摘】コメント欄の「非公開コメント」にチェックを入れて書き込んで頂ければありがたいです。 【注意】民間療法、生薬などは、使い方を誤ると重大な結果を招きます。知識無く利用する事は危険です。専門家の指導無しに利用する事は避けてください。 ・このブログに掲載されている写真・画像・イラスト・文章を無断で使用することを禁じます。 ・写真にリンクを貼ることは固くお断りします。 ・当Blogを利用することで生じる損害その他一切の不利益について、作者は責任を負いません。 ・種子等の配布、及び栽培方法、生育地の詳細、民間薬としての使い方等を問い合せされてもお応えできません。 静岡県の推計人口 (2025年11月 1日現在) 総数3,490,662人 (前月比 -1,263人) 世帯数1,537,255世帯 (前月比 +765世帯) 静岡市の人口・世帯数 (2025年 9月末日現在) ()内は前年同月比 ※住民基本台帳に基づく 合計 668,570人 ( -5,527人) 男:325,528人 (-2,677人) 女: 343,042人 (-2,850人) 世帯数329,267戸 (+2,205戸) 最新のコメント
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