シラユキゲシ (白雪芥子)は、ケシ科シラユキゲシ属の多年草です。原産地は中国です。移入時期は不明。栽培したものが逸出して帰化しています。名の由来は、白い花冠を白雪に例えたケシから。中国名は、血水草(xuè shuǐ cǎo)。茎を切ると赤橙色の液が出る事から。英名は、snow poppy。
ケシ科(Papaveraceae Juss. (1789))は、北半球の温帯を中心に約42属775種が分布します。日本には、6属20種があります。シラユキゲシ属(Eomecon Hance (1884))は、1属1種です。 湿った林縁に咲きます。オレンジ色の根茎を横に伸ばして増殖し、群生します。茎を切ると赤橙色の液を出します。草丈は、20~40cm。葉は、根生します。心臓形で、長さ5~25cm、幅5~20cm。縁は波状鋸歯があります。葉裏は灰緑色。葉柄は、長さ10~30cm。 花期は、4月から5月。茎頂に径2~3cmの花を3~5個、横向きに付けます。花被片は白色の卵形で4枚。傷みやすく脱落しやすいようです。萼片は2個で開花時に脱落します。雄しべ葯はオレンジ色。柱頭は2裂します。果実は、蒴果です。楕円形で、長さ約2cm。染色体数は、2n=18。 Japanese common name : Sirayuki-gesi シラユキゲシ (白雪芥子) 別名:スノーポピー ケシ科シラユキゲシ属 学名:Eomecon chionantha Hance 花期:4月~5月 多年草 草丈:20~40cm 花径:2~3cm 【学名解説】 Eomecon : heoros(東方)+mekon(ケシ)/シラユキゲシ属 chionantha : chion~(雪の)+anthos(花) Hance : Henry Fletcher Hance (1827–1886) 撮影地:静岡県静岡市 葵区麻機 桜峠東口 2020.03.09, 2020.03.26, 2021.05.11 [Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN] Last modified: 10 July 2021 #
by pianix
| 2021-07-10 00:00
| 花
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ウスベニニガナ(薄紅苦菜)は、キク科ウスベニニガナ属の1年草です。アフリカ、アジアの熱帯や亜熱帯に分布します。日本では本州(関東)以西から沖縄に分布します。名の由来は、紅色やオレンジ色のベニニガナ(紅苦菜)1)に似るが薄い色である事から。中国名は、紫背草(zǐ bèi cǎo)[標準]、一点红(yī diǎn hóng) [広義]。英名は、Lilac tassel flowers、Cupid's shaving brush。
キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、世界に約950属約20000種(900属23000種)が分布し、日本には約70属360種(167属370種)があります。ウスベニニガナ属(Emilia Cassini (1817))は、世界の熱帯から温帯に約25種が分布します。日本の在来種は本種のみがあります。 土手や道端、空き地に咲きます。細い茎を基部で分枝させながら立ち上がり、草丈は25~45cm。茎や葉には毛が散生します。葉は互生します。下葉はヘラ形で長さ5~10cm。葉裏は紫色を帯びます。上部の葉は、卵状披針形。葉柄があり、茎を抱きます。羽状に切れ込みがあり縁に突起があります。 花期は、3月から11月。散房状花序を出し、茎先に頭花を上向きに2~5個付けます。花径は6~8mm。花冠長は9~15mm。淡紅色(ピンク)の筒状花2)で、両性花。小花は5裂し、柱頭が2裂します。総苞片は8~9個で、先端は尖鋭。蕾は下向きになります。 果期に白い冠毛を広げます。果実は痩果です。冠毛は、長さ約8mm。種子は円筒形で、長さ2~3mm、幅約0.5mm。5稜があり、稜に沿って微細な毛があります。染色体数は、2n=10, 20。 地上部に、アルカロイドのセンキルキン(Senkirkine, C19H27NO6)等を含みます。肝臓機能障害を起こす植物毒とされています3)。 脚注: 1)ベニニガナ(紅苦菜)Emilia coccinea (Sims) G.Don 2)筒状花:管状花に同じ。花冠が筒状・管状になり上部が5裂する合弁花。 3)法研「六訂版 家庭医学大全科」 Japanese common name : Usubeni-nigana ウスベニニガナ(薄紅苦菜) キク科ウスベニニガナ属 学名:Emilia sonchifolia (L.) DC. var. javanica (Burm.f.) Mattf. 花期:3月~11月 1年草 草丈:約45cm 花径:6~8mm 花冠長:9~15mm 【学名解説】 Emilia : 詳細不明。婦人の名Emilia/ウスベニニガナ属 sonchifolia : sonchifolius(ノゲシ属(Sonchus)のような葉の) L. : Carl Linnaeus (or Carolus Linnaus) (1707-1778) DC. : Augustin Pyramus de Candolle (1778-1841) var. : varietas(変種) javanica : javanicus(ジャバの)インドネシアのジャワ(Jawa)島 Burm.f. : Nicolaas Laurens Burman (1734-1793) Mattf. : Johannes Mattfeld (1895-1951) 撮影地:静岡県静岡市 清水区鳥坂 2015.10.31 葵区福田ヶ谷 2019.11.25, 2019.11.29 [Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN] 18 November 2020 Last modified: 3 July 2021 #
by pianix
| 2021-07-06 00:00
| 花
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Introduction
「草花と自然Blog」へお越し下さってありがとうございます。このブログは2005年8月1日に開始しました。
自然体験活動指導者 《静岡県》 森林環境教育指導者 環境学習指導員 ◆専門的なことをなるべく排除して、さらに必要な知識を得るための基礎となる内容を心がけています。少しでも生物についての興味を持って頂けたら幸いです。 ◆私の趣味は、アマチュア無線・競歩等です。興味のあるものは、天文学・理論物理学等です。残念ながら花には深い思い入れがありません。名前を覚えるのが苦手なので、せめて目にした野草の名前の幾つかを覚えようと観察を始めました。もっとも、聖書に書かれている「野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。」(マタイ 6:28-30抜粋・新共同訳)に触発されたのが根底にあります。 【見にくい場合】スマホでレイアウトが乱れて見にくい場合は、ご利用のブラウザアプリでPC版に切り替えて下さい。PC版で最適化しています。 【検索する】和名はカタカナ表記です。漢字やひらがなで検索しないほうが良好な結果が得られます。 【写真を拡大する】写真をクリックすると拡大されます。その写真をクリックすると元に戻ります。ブラウザの設定によっては動作しません。 【コメントする】記事タイトルをクリックすると「コメントする」ボタンが最下部に現れます。パスワードは削除する時に必要なものです。投稿者のあなたが決めて下さい。 【トラックバックする】[停止中]承認制としさせて頂いていますので、確認後に有効にさせていただきます。問い合わせの必要はありません。 【間違いの指摘】コメント欄の「非公開コメント」にチェックを入れて書き込んで頂ければありがたいです。 【注意】民間療法、生薬などは、使い方を誤ると重大な結果を招きます。知識無く利用する事は危険です。専門家の指導無しに利用する事は避けてください。 ・このブログに掲載されている写真・画像・イラスト・文章を無断で使用することを禁じます。 ・写真にリンクを貼ることは固くお断りします。 ・当Blogを利用することで生じる損害その他一切の不利益について、作者は責任を負いません。 ・種子等の配布、及び栽培方法、生育地の詳細、民間薬としての使い方等を問い合せされてもお応えできません。 静岡県の推計人口 (2024年 2月 1日現在) 総数3,544,597人 (前月比 -3,553人) 世帯数1,515,983世帯 (前月比 -292世帯) 静岡市の人口・世帯数 (2024年 2月末日現在) 合計676,607人 (前年同月比 -5,483人) 男:329,454人 女:347,153人 世帯数324,388戸 (前年同月比 +1.770戸) 最新のコメント
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