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オギノツメ(荻の爪)
 オギノツメ(荻の爪)は、キツネノマゴ科オギノツメ属の多年草です。東南アジア、インドに分布します。日本では、本州(静岡県以西)、四国、九州に分布します。地域によっては、絶滅危惧II類、準絶滅危惧種に指定されています。名の由来は、不明です。先端が尖った果実を爪に例えたものとの説があります。オギ(荻)は、イネ科ススキ属のススキに似た多年草です。中国名は、水蓑衣(shuǐ suō yī)。

 キツネノマゴ科(Acanthaceae Juss. (1789))は、中南米や東南アジア等の熱帯と温帯の一部に約250属2500種があります。オギノツメ属(Hygrophila R.Br. (1810))は、約80種があり、日本には本種のみが分布します。

 水辺や湿地などに自生します。地下茎を這わせ、節から根や地上茎を出しながら群生します。茎は4稜の方形で細毛があります。草丈は、30~60cm。葉は、対生します。線状披針形で長さ3~15cm、幅0.5~1.5cm、鈍頭。全縁で波打つことがあります。

 花期は8月から10月。葉腋に柄のない淡紫色の唇形花を輪状に束生します。筒状で長さ10~13mm。上弁は2浅裂します。唇弁は3浅裂し、長さは、3~5mm。雄しべは長2,短2の4本があります。萼は5中裂し、先は尖り、長さ約6mm、果期に約10mmに徒長します。

 果実は、蒴果です。披針形で、長さ約1cm、幅約2mm。熟すと縦に2裂します。種子は扁平卵円で長さ約1mm。

Japanese common name : Ogi-no-tume
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Hygrophila ringens (L.) R.Br. ex Spreng.

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茎は4稜の方形。葉は対生し、線状披針形。葉腋に唇形花を輪状に束生する。

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左:水辺や湿地などに自生する。 右:果期には葉が落ちて茶色になる。

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果実は円柱形の蒴果で縦に2裂する。

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果実内面。種子は扁平卵円で毛がある。


オギノツメ(荻の爪)
キツネノマゴ科オギノツメ属
学名: Hygrophila ringens (L.) R.Br. ex Spreng.
synonym : Hygrophila salicifolia (Vahl) Nees
花期:8月~10月 多年草 草丈:30~60cm 花冠長:10~13mm

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【学名解説】
Hygrophila : hygros(湿)+philos(好む)/オギノツメ属
ringens : 開口形の、口を広く開けた
L. : Carl von Linne (1707-1778)
R.Br. : Robert Brown (1773-1858)
ex : ~による
Spreng. : Curt (Kurt, Curtius) Polycarp Joachim Sprengel (1766-1833)
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salicifolia : salicifolius(ヤナギ属のような葉の)
Vahl : Martin (Henrichsen) Vahl (1749-1804)
Nees : Christian Gottfried Daniel Nees von Esenbeck (1776-1858)

撮影地:静岡県静岡市
麻機湧水地第3工区 2017.09.24, 2017.09.25, 2017.09.29, 2017.10.04, 2018.01.18
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 13 February 2018
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by pianix | 2018-02-13 00:00 | 水辺の植物 | Comments(0)
ハグロソウ(葉黒草)
 ハグロソウ(葉黒草)は、キツネノマゴ科ハグロソウ属の多年草です。日本を初め、中国、朝鮮半島南部、台湾に分布します。日本では関東以西から九州にかけて自生する在来種です。名の由来は、葉が黒っぽく暗緑色である事から、あるいは花の斑紋をお歯黒に見立てたとの説があります。

 キツネノマゴ科(Acanthaceae Juss. (1789))は、中南米や東南アジア等の熱帯と温帯の一部に約250属2500種が分布します。ハグロソウ属(Peristrophe C.G.D. Nees, in Wallich, 1832)は、アフリカやアジアの温帯から熱帯に、約30種が分布します。

 山地の木陰に自生します。茎は四角形で毛があり、まばらに枝分かれして草丈20~50cmになります。葉は対生します。楕円形から披針形で、長さ2~10cm、幅10~25mm。暗緑色で全縁、先端は尖ります。

 花期は8月から10月で、枝先や葉腋から花柄を出し、2枚の苞の間から紅紫色の花を出します。苞は葉状の広卵形です。花は二唇形の合弁花で、上唇と下唇があります。花冠長は20~25mm。上唇は細く下唇は丸みを帯びて幅が広く、上唇は大きく反り返り先端が浅く3裂します。花弁内側には赤褐色の斑紋があります。

 雄しべは2本、雌しべ1本があります。雄しべは下唇に沿い、雌しべは少し上向きになり先端が2裂します。花柱には細かな毛があります。果実は蒴果で9~12mm。熟すと2裂し、2mm程の種子4個を出します。染色体数は、2n=48。

 花色が白い、シロバナハグロソウ(白花葉黒草)Peristrophe japonica (Thunb.) Bremek. f. albiflora (Hiyama) Yonek. 、苞の縁に長い毛がある、フチゲハグロソウ(淵毛葉黒草)Peristrophe japonica (Thunb.) Bremek. var. japonica があります。

Japanese common name : Haguro-sou
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Peristrophe japonica (Thunb.) Bremek. var. subrotunda (Matsuda) Murata et Terao

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左:葉状で広卵形をした2枚の苞 右:花は二唇形の合弁花
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雄しべは下唇に沿い、雌しべは少し上向きになり先端が2裂する。2010.10.14


ハグロソウ(葉黒草)
キツネノマゴ科ハグロソウ属
学名:Peristrophe japonica (Thunb.) Bremek. var. subrotunda (Matsuda) Murata et Terao
花期:8月~10月 多年草 草丈:20~50cm 花冠長:20~25mm

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【学名解説】
Peristrophe : peri(周囲)+strophe(左方に転回)=捻れる/ハグロソウ属
japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
Thunb. : Carl Peter Thunberg (1743-1828)
Bremek. : Cornelis Eliza Bertus Bremekamp (1888-1984)
var. : varietas(変種)
subrotunda : subrotundus(やや円形の)
Matsuda : 松田定久 Sadahisa Matsuda (1857-1921)
Murata : 村田 源 Gen Murata (1927- )
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Terao : 寺尾 博 Hiroshi Terao (?- )

撮影地:静岡県静岡市
安倍川支流/内牧川上流 2006.09.25
賤機山 2010.10.14
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 28 September 2006
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by pianix | 2006-09-28 00:00 | | Comments(0)
キツネノマゴ(狐の孫)
 キツネノマゴ(狐の孫)は、キツネノマゴ科キツネノマゴ属の1年草です。日本や東南アジアに分布します。日本では本州以西に分布する在来種です。名の由来は、諸説があり不明です。花冠を狐の顔、花穂を狐の尻尾に見立て、小さいので孫を充てたとの説があります。中国名は、爵床(jué chuáng)。

 キツネノマゴ科(Acanthaceae Juss. (1789))は、中南米や東南アジア等の熱帯と温帯の一部に約250属2500種があります。キツネノマゴ属(Justicia L. (1753))は、熱帯から温帯に約300種が分布します。

 茎は4稜(断面四角形)があり、地を這った後、直立か斜上します。まばらに枝分かれし、草丈10~50cmになります。茎には短毛があります。葉は対生します。長さ2~5cm、幅1~2cmの卵形から長楕円形で全縁です。

 枝先に2~5cmの穂状(すいじょう)花序を出し、淡紅紫色の唇形花を付けます。花冠の長さは7~8mm。上唇は細く2浅裂して白色、下唇は大きく3裂し淡紅紫色に白色の斑紋があります。萼弁や苞の縁に白色の毛があります。

 子房上位で2室があります。雄しべ2本は上唇に付きます。葯は上下に2室あり、下側が大きく、基部に突起があります。虫媒花です。果実は蒴果で長さ5~6mm、幅1.5mm。熟すと上部から2裂し、胚珠の柄の弾力で種子4個を弾き飛ばします。種子は黒色で丸く、長さ1~1.5mmです。染色体数は、2n=18,36。

 次の種、変種があります。
白花の、シロバナキツネノマゴ(白花狐の孫)
  Justicia procumbens L. var. leucantha Honda
沖縄、台湾に分布し葉の形状が卵形の、キツネノヒマゴ(狐の曾孫)
  Justicia procumbens L. var. riukiuensis Yamam.
沖縄、台湾に分布し葉の形状が広卵形の、キツネノメマゴ(狐の女孫)
  Justicia hayatae Yamam.

Japanese common name : Kitune-no-mago
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Justicia procumbens L. var. leucantha Honda f. japonica (Thunb.) H.Hara

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左:葉は対生。 右:雄しべ2本は上唇に付き、下唇には白色の斑紋がある


キツネノマゴ(狐の孫)
キツネノマゴ科キツネノマゴ属
学名:Justicia procumbens L. var. leucantha Honda f. japonica (Thunb.) H.Hara
花期:8~10月 1年草 草丈:10~50cm 花径:2~5mm

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【学名解説】
Justicia procumbens L. var. procumbens
Justicia : James Justice (1698-1763)に因む/キツネノマゴ属
procumbens : 伏臥した・這った・倒伏形の
L. : Carl von Linne (1707-1778)
var. : varietas(変種)
leucantha : leucantha : leucanthus/leuc(白い)+anthus(花)
Honda : 本田正次 Masaji Honda (1897-1984)
f. : forma(品種)
japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
Thunb. : Carl Peter Thunberg (1743-1828)
H.Hara : 原 寛 Hiroshi Hara (1911-1986)
---
キツネノヒマゴ Justicia procumbens L. var. riukiuensis Yamam.
 riukiuensis : 琉球の
 Yamam. : 山本由松 Yoshimatsu Yamamoto (1893-1947)
キツネノメマゴ Justicia hayatae Yamam.
 hayatae : 早田文蔵 Bunzo Hayata (1874-1934)氏の
シロバナキツネノマゴ Justicia procumbens L. var. leucantha Honda

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.0km 左岸河川敷 2006.09.16
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

19 September 2006, 19 September 2014, 22 December 2014
Last modified: 14 October 2018
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by pianix | 2006-09-19 00:00 | | Comments(0)