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ナヨクサフジ(弱草藤)
 ナヨクサフジ(弱草藤)は、マメ科ソラマメ属の1年草です。ヨーロッパ原産で、飼料として移入されました。1943(昭和18)年に帰化が確認され、現在は全国に野生分布しています。名の由来は、在来種のクサフジ(草藤)よりも茎が細く柔らかい事から。英名は、hairy vetch。中国名は、歐洲苕子(ōu zhōu sháo zǐ)。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、世界に約650属18,000種があります。日本には、70属198種11亜種7変種17品種が分布します。ソラマメ属(Vicia L. (1753))は、北半球と南半球の温帯域に2亜属22節、約140種があります。

 河川敷や荒れ地に自生します。茎は稜があり、軟毛がまばらにあります。蔓性で他の物に絡みついたり這いながら150~200cmに伸びます。葉は互生します。羽状複葉で先端は巻きひげになります。小葉は狭楕円形で、6~12対(12~24枚)。葉柄の基部付近に不定形の托葉が互生します。

 花期は、5月から8月。葉腋から総状花序を出し、10~30の花を一方向に偏って穂状に斜上させます。花序長は約10cm。蕾は黄緑色で先端は黄白色。花は紫色の蝶形花で、長さ約1.5cm。左右相称の離弁花冠で、旗弁1枚、舟弁(竜骨弁)2枚、翼弁2枚の計5弁で構成されます。舟弁は時間経過と共に白色化します。

 花柄は長さ2~3mmで、萼筒の下部に付き後部が突き出ます。萼裂片は5裂し線形です。旗弁の筒状の爪部は、立ち上がった舷部の2倍の長さ(クサフジ、ツルフジバカマは同長)。旗弁基部に蜜標があり、奥に蜜腺があります。雄しべは10本あり、内1本が独立しています。

 果実は、豆果です。狭長楕円形で長さ2~3cm。若い内は扁平で、熟すと膨らみ、鞘が固くなり、裂開します。種子は径4~5mmの球形で、鞘内に3~6個程が入っています。染色体数は、2n=14, 28。アレロパシー効果(他感作用)があります。

 緑肥作物としての利用があります。環境省の生態系被害防止外来種リストで、適切な管理が必要な産業上重要な外来種(産業管理外来種)に指定されています。

 類似種として、毛が多いビロードクサフジ(天鵞絨草藤)Vicia villosa Roth subsp. villosa、小葉の幅が広いオオバクサフジ(大葉草藤)Vicia pseudo-orobus Fisch. et C.A.Mey.、在来種のクサフジ(草藤)Vicia cracca L.、ツルフジバカマ(蔓藤袴)Vicia amoena Fisch. ex Ser.があります。

参考:クサフジ(草藤)

Japanese common name : Nayo-kusa-fuji
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Vicia villosa Roth subsp. varia (Host) Corb.
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蔓性で他の物に絡みついたり這いながら150~200cmに伸びる。
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総状花序を出し一方向に偏って穂状に斜上させる。
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花柄は萼筒の下部に付く。筒状の爪部は、立ち上がった舷部の2倍の長さ。

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蕾は黄緑色で先端は黄白色。花序の下から咲く。萼筒に毛がある。

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茎は稜がある。葉に若干の毛がある。

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左:雄しべと花柱が残っている若い果実。果実は豆果。


ナヨクサフジ(弱草藤)
マメ科ソラマメ属
学名:Vicia villosa Roth subsp. varia (Host) Corb.
花期:5月~8月 1年草 草丈:蔓性(150~200cm) 花弁長:約1.5cm

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【学名解説】
Vicia : vincire(巻き付く)/ソラマメ属
villosa : villosus(長軟毛のある)
Roth : Albrecht Wilhelm Roth (1757-1834)
subsp. : subspecies(亜種)
varia : variatus(変わりやすい)
Host : Nicolaus Thomas Host (1761-1834)
Corb. : François Marie Louis Corbière (1850-1941)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から5.75km右岸 2009.04.15
安倍川/河口から4.25km左岸 2010.05.18, 2010.06.09
安倍川/河口から6.75km左岸 2016.05.04
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 11 December 2018
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by pianix | 2018-12-19 00:00 | | Comments(0)
ニオイタチツボスミレ(匂立坪菫)
 ニオイタチツボスミレ(匂立坪菫)は、スミレ科スミレ属の多年草です。北海道、本州、九州、四国に分布する在来種です。名の由来は、香りがあるタチツボスミレである事から。タチツボスミレは、庭などに立ち上がって咲くスミレの意味。スミレは、語源不明です。墨入れに似るとか、摘み入れ草の転化であるとかの説があります。

 スミレ科(Violaceae Batsch, 1802)は、21属約800種があり、スミレ亜科には19属があります。スミレ属(Viola L. (1753))は約400種があり、日本には約60種があります。

 山地の日当たりの良い草地に自生します。短い根茎があります。茎は白色の細かな毛があります。草丈は、花期に高さ10~15cm、花後に徒長して果実期に約30cmになります。葉は、根出葉。円心形で長さ1.5~3cm、鋸歯があり、無毛で鈍頭。

 花期は、4月から5月。萼片は披針形で5枚。花弁は濃紫色で、丸形で重なり合い、長さ12~15mm。基部が白色で濃紫色の筋模様があります。花弁は上弁2枚、側弁2枚、唇弁1枚の計5枚。蜜を溜めた距は上向きに反り返り、長さ約6mm。雄しべは5個。花柱は棒状で黄色の雄しべ付属体に包み込まれ、その下側に雄しべが取り囲みます。花径は、1.5~2cm。

 果実は、蒴果です。上向きになり熟すと3裂して種子をはじき飛ばします。種子は、種沈(caruncle)が付き、長さ約1.5mm。染色体数は、2n=20。

Japanese common name : Nioi-tatitubo-sumire
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Viola obtusa (Makino) Makino


ニオイタチツボスミレ(匂立坪菫)
学名:Viola obtusa (Makino) Makino
スミレ科スミレ属
花期:4月~5月 多年草 草丈:(花期)10~15cm 花径:1.5~2cm

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【学名解説】
Viola : 紫色の/スミレ属
obtusa : obtusus(鈍形の)
Makino : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)

撮影地:静岡県静岡市
高山(牛ヶ峰)Alt. 717m 2015.04.17
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 07 December 2018
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by pianix | 2018-12-13 00:00 | | Comments(0)
アマチャ(甘茶)
 アマチャ(甘茶)は、アジサイ科アジサイ属の落葉低木です。ヤマアジサイ(山紫陽花)の変種で、本州、四国、九州に分布する日本固有種です。名の由来は、葉に甘味成分を有する事から。

 アジサイ科(Hydrangeaceae Dumort. (1829))は、北半球の温帯から亜熱帯に16属約190種があります。旧分類のユキノシタ科(Saxifragaceae Juss. (1789))は、温帯から寒帯にかけて約17属500種があります。以前は約80属1200種が属する大きな科でしたが、近年に幾つかの科が分離され減少しました。アジサイ属(Hydrangea L. (1753))は、東アジアとアメリカに約40種が分布し、日本には約10数種が分布します。

 茎は分枝して叢生し、高さ60~80cmになります。茎や葉柄は赤紫色を帯びます。葉は、対生します。楕円形で鋸歯があり、長さ5~15cm、幅2 ~10cm、鋭頭。葉質は薄く、両面に粗毛があり、光沢はありません。

 花期は、5月から7月。枝先で分枝して集散花序を出します。中央に多数の両性花が集まり、周辺に装飾花があります。両性花は青色で、萼片5枚と萼裂片があり、萼筒の上縁に小さな花弁5枚が付きます。雄しべ約10本、花柱3~4本があります。装飾花は周囲に数個付きます。花弁に見える部分は、萼片が変化したものと言われていて、4~5枚がつき、淡紫色から淡紅色に変化します。粘性が低い中性花です。花序径は12~18cm。子房中位。

 果実は蒴果です。残存花柱があり、長さ3~4mmの卵形。心皮の縫合線で裂開し種子を出します。種子は長さ約1mm。染色体数は、2n=36。

 葉を乾燥後、発酵揉捻させたものが日本薬局方アマチャ(甘茶)です。甘み成分は、フィロズルチン(d-phyllodulcin, C16H14O5)です。灌仏会で使用されるほか、甘味料、矯味料や口腔清涼剤の原料として用いられます。主な栽培産地は長野で、他に富山、岩手県等がああります。

 類似種に、花序全体が白色で伊豆半島に自生するアマギアマチャ(天城甘茶)Hydrangea serrataM (Thunb.) Ser. var. angustata (Franch. et Sav.) H.Ohba があります。

Japanese common name : Amacha
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Hydrangea serrata (Thunb.) Ser. var. thunbergii (Siebold) H.Ohba

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左:両性花 右:装飾花

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左:茎や葉柄は赤紫色を帯びる。 右:葉は楕円形で鋸歯がある。



アマチャ(甘茶)
アジサイ科アジサイ属
学名:Hydrangea serrata (Thunb.) Ser. var. thunbergii (Siebold) H.Ohba
synonym : Hydrangea macrophylla (Thunb.) Ser. var. thunbergii (Siebold) Makino
花期:5月~7月 落葉低木 樹高:60~80cm 花序径:12~18cm

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【学名解説】
Hydrangea : hydro(水)+ angeion(容器)/アジサイ属
serrata : serratus(鋸歯がある)
Thunb. : Carl Peter Thunberg (1743-1828)
Ser. : Nicolas Charles Seringe (1776-1858)
var. : varietas(変種)
thunbergii : Carl Peter Thunberg (1743-1828)の
Siebold : Philipp Franz von Siebold (1796-1866)
H.Ohba : 大場秀章 Hideaki Ohba (1943-)
---
synonym : (シノニム)同物異名
macrophylla : macrophyllus = macro(大きな)+phyllon(葉)
Makino : 牧野富太郎 Tomitaro Makino (1862-1957)
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angustata : angustatus(狭くなった)
Franch. : Adrien Rene Franchet (1834-1900)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Sav. : Paul Amedee Ludovic Savatier (1830-1891)

撮影地:静岡県静岡市
静岡県立大学薬学植物園 2018.05.24
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 3 December 2018
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by pianix | 2018-12-05 00:00 | 静岡県立大学薬用植物園 | Comments(0)
キツネアザミ(狐薊)
 キツネアザミ(狐薊)は、キク科キツネアザミ属の2年草です。日本、朝鮮半島、中国、インド、オーストラリア等に分布します。日本では、ほぼ全国に分布する在来種です。名の由来は、諸説あります。アザミに似ているがアザミでは無く、キツネに騙されたようだ(牧野(1962))との説が知られています。中国名は、泥湖菜(ní hú cài)。

 キク科(Asteraceae Bercht. et J.Presl (1820))は、世界に約950属2万種が分布し、日本には約70属360種があります。キツネアザミ属(Hemisteptia Fisch. & C.A.Mey. (1835))は、本種のみの1属1種です。

 野原や道端に自生します。茎を直立させ、上部で多数に分枝します。草丈は、60〜90cm。根葉は束生し、長楕円形。茎葉は互生します。羽状深裂し、長さ10~20cm。葉裏に白色の綿毛があります。

 花期は、5月から6月。枝先に頭花を上向きにつけます。頭花は紅紫色の筒状花が集まり、長さ約1.5cm、径約2.5cm。雌しべ花柱は2裂して先端が丸まります。総苞は球形で、長さ12~14mm。総苞片は緑色で8列あり、先端が紅紫色のとさか状付属体があります。

 果実は痩果です。長楕円形で縦の稜線があり、長さ2~2.5mm。羽毛状の冠毛があり風散布されます。ロゼットで越冬します。染色体数は、2n=36。

Japanese common name : Kitune-azami
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Hemisteptia lyrata (Bunge) Fisch. et C.A.Mey.

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左:蕾。 右:総苞は球形。総苞片先端に、とさか状付属体がある。

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茎葉は互生。羽状深裂する

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キツネアザミ(狐薊)
キク科キツネアザミ属
学名:Hemisteptia lyrata (Bunge) Fisch. et C.A.Mey.
花期:5月~6月 2年草 草丈:60〜90cm 花径:約2.5cm

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【学名解説】
Hemisteptia : hemk(半)+steptos(冠のある)/キツネアザミ属
lyrata : lyratus(頭大羽裂の、竪琴状の)
Bunge : Alexander Andrejewitsch von Bunge (1803-1890)
Fisch. : Friedrich Ernst Ludwig von Fischer (1782-1854)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
C.A.Mey. : Carl Anton von Meyer (1795-1855)

撮影地:静岡県静岡市
安倍川/河口から9.0~8.5km 左岸河川敷 2005.05.02, 2005.05.09
安倍川/河口から5.75km 右岸河川敷 2009.04.15
ダイラボウ(Alt. 561.1m) 2010.06.02, 2017.05.12
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 20 November 2018
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by pianix | 2018-11-24 00:00 | | Comments(0)
オニバス(鬼蓮)
 オニバス(鬼蓮)は、スイレン科オニバス属の抽水性1年草です。東アジア(日本、中国、朝鮮半島、台湾)、インドに分布します。日本では本州(新潟以南)、四国、九州に分布する在来種です。絶滅危惧II類 (VU)に指定されています。名の由来は、ハスに似ていて棘がある事から。中国名は、芡(qiàn)。英名は、Gorgon plant。

 スイレン科(Nymphaeaceae Salisb. (1805))は、世界の熱帯域から冷温帯域に8属56種が分布します。日本には、3属6種があります。オニバス属(Euryale Salisbury (1805))は、本種のみの1属1種です。

 池や沼に自生します。根は、地中に短い円筒形で塊状となり、ヒゲ根があり束生します。根茎は円筒状。発芽は、4~5月頃。葉は、根生します。葉は初め水中で矢尻形、楕円形、水面へ出ると円形へと変化した形状を出します。成葉は円形の楯状葉1)で、脈上に鋭い棘があり、径0.3~2m。葉表は、光沢のある緑色。葉裏は、赤紫色で葉脈が網目状に隆起します。

 花期は8月から10月。根茎から長さ1~2.5m、径1~2cmの棘のある花柄を放射状に10数本伸ばし、閉鎖花は抽水し、開放花は水面に出ます。場所によっては葉を破り、突き抜けます。花柄の先に鮮紫色の花(開放花)を1個、頂生します。花径は約4cm。花弁は3~5列に螺旋状に多数並び、萼片よりも短く、斜開します。離弁花。雌しべ柱頭は、へこんだ盤状。雄しべは黄色で多数あります。子房下位、8~13室あり、白色で粉質の胚珠が多数あります。

 萼片は4枚。長楕円状披針形で先が尖り、棘があり、緑色。花は午前に開き、午後は閉じ、これを3日ほど繰り返します。その後、花を閉じて水中へ沈み、結実します。閉鎖花を水中に多くつけ、自家受精するものもあります。開放花の結実は悪いとされています。

 果実は、漿果2)です。卵円形で径5~13cm、幅5~10cm。外側に針状の刺が密に生えます。果皮は水中で腐敗崩壊し、種子を出します。種子は球形で、径1~1.5cm。赤い斑紋がある寒天質の仮種皮に包まれ淡黒色。1果実に多数(実測33個)あります。仮種皮で浮き、腐敗すると沈みます。染色体数は、2n=58。

 外果皮を取り除いた種子を乾燥したものを食用、あるいは生薬「芡実(けんじつ)」とし、滋養、強壮等に用いられます。非医薬品。中国からの輸入によります。

 別属のオオオニバス(大鬼蓮)Victoria amazonica (Poepp.) Sowerby は、南米アマゾンに分布し、花は白色です。

脚注:
1)楯状葉(たてじょうよう):円形の葉の中央寄りに葉柄があり、中央から支脈が放射状に広がる葉。
2)漿果(しょうか):液果(えきか)の旧称。水分の多い実。内果皮が堅くならないものを漿果、固くなるものを核果(石果)と言う。

Japanese common name : Oni-basu
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Euryale ferox Salisb.

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萼の先端は尖り葉を突き破り水面から出る。
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花。棘がある額を開き鮮紫色の花弁を斜開する。
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葉の展開途中。葉裏にも棘がある。

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成葉の葉表は緑色で棘がある。葉裏は赤紫色で葉脈が網目状に隆起する
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根茎から花柄を放射状に叢生させる

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左:棘のある花柄。右:内部の繊維。

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左:果実は漿果。右:果実断面。果皮は水中で腐敗崩壊する。

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左:種子は赤い斑紋がある仮種皮に包まれ浮く。左:仮種皮を取り除いた種子。



オニバス(鬼蓮)
スイレン科オニバス属
学名:Euryale ferox Salisb.
花期:8月~10月 抽水性1年草 花径:約4cm

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【学名解説】
Euryale : euryalos(広大な)[ギリシャ神話の怪物メドゥーサの次姉エウリュアレー(Euryalē)]/オニバス属
ferox : 強い刺のある
Salisb. : Richard Anthony Salisbury (1761-1829)
---
オオオニバス(大鬼蓮)
Victoria : ビクトリア女王(Alexandrina Victoria 1819-1901)に因む/オオオニバス属
amazonica : 南米アマゾンの
Poepp. : Eduard Friedrich Poeppig (1798-1868)
Sowerby : James Sowerby (1757-1822)

撮影地:静岡県静岡市
麻機遊水地第3工区 2018.08.21, 2018.09.06, 2018.09.17, 2018.09.18, 2018.10.09
麻機遊水地第4工区 2017.09.19
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 10 November 2018
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by pianix | 2018-11-10 00:00 | 水辺の植物 | Comments(0)
ツタバウンラン(蔦葉海蘭)
 ツタバウンラン(蔦葉海蘭)は、オオバコ科ツタバウンラン属の蔓性多年草です。ヨーロッパの地中海沿岸地方が原産です。園芸用途として大正12(1823)年に移入され、逸出した帰化植物です。日本では、北海道、本州、四国、九州に帰化しています。名の由来は、花がウンラン(海蘭)に、葉がツタ(蔦)に似る事から。英名は、coliseum ivy、Ivy-leaved Toadflax。

 オオバコ科(Plantaginaceae Juss. (1789))は、約90属1700種が分布します。日本には15属43種が自生分布します。旧分類ではゴマノハグサ科1)で、世界に約220属3000種の分布でしたが、現在は約56属2100種に減少しました。ツタバウンラン属(Cymbalaria Hill (1756))は、ヨーロッパ西部、地中海からイランに約10種が分布します。

 石垣や斜面等に自生します。糸状の細い茎を10〜60cmに伸ばし、不定根を出しながら石垣などに絡みつきます。茎は無毛の紫褐色で、径約1mm。もろく、簡単に引きちぎれます。葉柄は10~17mm。葉は互生します。円形や扁円形で、掌状に5〜7浅裂し、長さ1~3cm、幅1.5~4cm。裂片は幅が広く、先端は小型葉が鋭頭、大型葉は微鋭頭の傾向があります。

 花期は、5月から10月頃まで。葉腋から紫色を帯びた10~17mmの花柄を出し、先端に花をつけます。花冠は唇形花2)で、白色や淡紫色。上唇は暗紫色の縦筋が入り、斜めか直立して2裂します。下唇は3浅裂して、基部は背面から押されて湾曲し隆起します。2個の凸部の上部が黄色の蜜標3)になり、内部への通路を塞ぐ形状になります。虫媒花で、訪れた虫が下唇に乗ると開く構造です。後端に長さ約3mmの距があります。花冠の幅は7~10mm、長さは7~10mm。萼は5裂します。萼片は線状披針形で長さ約3mm。

 両性花です。雄しべは長2短2の計4本で、葯は薄黄色。雌しべは1本で、花柱は紫色を帯びます。花冠内部に腺毛があります。子房上位。花後は果柄を25~45mmに伸ばし、下垂します。果実は蒴果です。球形で2室あり、径5~6mm。熟すと裂開します。種子はヒダ状のシワがあり径約1mm。染色体数は、2n=14。

 同属のCymbalaria aequitriloba (Viv.) A.Chev.が、ヒメツタガラクサ(姫蔦唐草)の園芸名で流通しています。花冠が似た種として、ムラサキサギゴケ(紫鷺苔)、トキワハゼ(常磐爆/常盤黄櫨)、カキドオシ(垣通し)、マツバウンラン(松葉海蘭)等があります。

脚注:
1)Scrophulariaceae Juss. (1789)
2)唇形花(しんけいか):合弁花で、筒状の花冠が唇のように上下に分かれる形状の花(lip)
3)蜜標(みつひょう) : 昆虫に蜜の所在を示す標識(nector guide)

Japanese common name : Tutaba-unran
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Cymbalaria muralis G.Gaertn., B.Mey. et Scherb.

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白色花冠。上唇は2裂、下唇は3浅裂。右:背面は大きく窪(くぼ)む。
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紫色花冠。後部に距がある。萼は5裂。

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雄しべは長2短2の計4本。葯色は薄黄色。花冠内部には腺毛がある。

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萼は5裂して萼片は長さ約3mmの線状披針形。葉腋から紫色を帯びた花柄を出す。

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葉は大小があり掌状に5〜7浅裂。裂片は小型葉が鋭頭、大型葉は微鋭頭の傾向。

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花期は長い。

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細い茎を斜面に這わせる。果実は蒴果で下垂し径5~6mm。

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左:若い果実の内部。 右:種子はヒダ状のシワがあり径約1mm。


ツタバウンラン(蔦葉海蘭)
別名:ツタガラクサ(蔦唐草)、ウンランカズラ(海蘭葛)
オオバコ科ツタバウンラン属
学名:Cymbalaria muralis G.Gaertn., B.Mey. et Scherb.
synonym : Linaria cymbalaria (L.) Mill
花期:5月~10月 多年草 草丈:蔓性 花冠長:7~10mm

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【学名解説】
Cymbalaria : kymbalon(シンバル)のような/ツタバウンラン属
muralis : 壁に生える
G.Gaertn. : (P.Gaertn.) Philipp Gottfried Gaertner (1754-1825)
B.Mey. : Bernhard Meyer (1767-1836)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Scherb. : Johannes Scherbius (1769-1813)
---
Cymbalaria aequitriloba (Viv.) A.Chev.
aequitriloba : aequalis(同形の)+trilobus(三片の)
Viv. : Domenico Viviani (1772-1840)
A.Chev. : Auguste Jean Baptiste Chevalier (1873-1956)

撮影地:静岡県静岡市
葵区池ヶ谷 2018.05.16, 2018.06.19
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 25 June 2018
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by pianix | 2018-06-25 00:00 | | Comments(0)
ゲンゲ(紫雲英)
 ゲンゲ(紫雲英)は、マメ科ゲンゲ属の越年草1)です。中国原産で、江戸時代以前に移入されたとされている帰化植物です。日本では、全国に分布します。名の由来は、渡来時の漢名を充てたもの。紫雲英は、紫色雲の花(英)の意味。一般的に、レンゲソウ(蓮華草)の名で親しまれています。蓮華草は、蓮華の花に似る事から。中国名は、紫云英(zǐ yún yīng)。

 マメ科(Fabaceae Lindl. (1836))は、約650属12000種が分布します。日本には41属100種が分布します。ゲンゲ属(Astragalus L. (1753))は、北半球の温帯に約4000種が分布し、日本には帰化種を含めて約14種があります。

 根に根粒菌が根粒を形成して共生します。根粒菌から窒素の供給を受けます。畑では、この窒素固定作用による窒素肥料として活用されます。近年は、化学肥料(硫安[硫酸アンモニウム]、塩安[塩化アンモニウム]、硝安[硝酸アンモニウム]、尿素、チリ硝石、石灰窒素等)の利用が多くなり、緑肥の利用は減少傾向にあります。

 茎は毛があり、基部で分枝して這った後、斜上します。葉は、奇数羽状複葉で9~11個つきます。小葉は倒卵形から楕円形で、長さ1〜1.5cm。葉裏に毛があります。葉柄基部には卵形の托葉が互生します。

 花期は、4月から6月。花柄を15cm程伸ばして、紅紫色の蝶形花を輪状に7~10個付けます。蝶形花は、左右相称の蝶に似た形状の花です。旗弁と、翼弁2枚に包まれた舟弁(竜骨弁)2枚の計5枚の花弁があります。虫媒花。介在する昆虫が花に乗ると、翼弁と舟弁が下がり、雄しべと雌しべが露出して葯が付着する仕組みです。萼は毛があり、5裂します。

 両性花です。雄しべは10本あり、基部は筒状に子房を取り巻き、9裂します。1本が独立している二体雄ずい2)を形成します。果実は、豆果です。約3cmで黒色に熟します。種子は長さ約3mm。染色体数は、2n=16, 32。

 蜜源、窒素肥料、飼料としての活用があります。品種として花冠が白い、シロバナゲンゲ(白花紫雲英)Astragalus sinicus L. f. albiflorus S.Okamoto があります。

脚注:
1)越年草(えつねんそう):秋に発芽し、年を越して翌年に開花結実して枯れる植物。あくまでも人間社会の暦による分け方で、12ヶ月を超えないので冬型1年草とも言う。1年草は、年内に発芽して枯れる植物。
2)二体雄ずい(二体雄しべ):雄しべ花糸の合着が二つに分かれるる形態。雄しべの全部が筒状に合着するものを単体雄蕊、二つにまとまるものを二体雄蕊と言う。マメ科では1本対9本になるものが多い。

Japanese common name : Genge
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Astragalus sinicus L.

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輪状に蝶形花をつける。葉は奇数羽状複葉。
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スズメノテッポウと共演

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左:草丈は10~30cm。右:蝶形花の部分名称。

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雄しべ基部は子房を包み、先が9裂、1本独立の二体雄ずい。緑色は子房。
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果実は豆果。種子は約3mm。

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葉は倒卵形。葉裏や茎に伏せ毛がある
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シロバナゲンゲ(白花紫雲英)
Astragalus sinicus L. f. albiflorus S.Okamoto


ゲンゲ(紫雲英)
別名:レンゲソウ(蓮華草)、レンゲ(蓮華)
マメ科ゲンゲ属
学名:Astragalus sinicus L.
花期:4月~6月 越年草 草丈:10~30cm 花冠長:10~15mm

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【学名解説】
Astragalus : ギリシャ古語の距骨(くるぶし)/ゲンゲ属
sinicus : sinensis(支那の)
L. : Carl von Linne (1707-1778)
---
f. : forma(品種)
albiflorus : 白花の
S.Okamoto : 岡本清逸 Seiitsu Okamoto (col. 1914 - )

撮影地:静岡県静岡市
葵区城北(水田) 2007.03.30, 2009.04.09, 2018.04.16
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

30 April 2018
Last modified: 10 May 2018
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by pianix | 2018-04-30 00:00 | | Comments(0)
ヒマラヤユキノシタ(ヒマラヤ雪の下)
 ヒマラヤユキノシタ(ヒマラヤ雪の下)は、ユキノシタ科ヒマラヤユキノシタ属の多年草です。ヒマラヤ山脈周辺が原産地です。日本には、明治初期に移入されたと考えられています。北海道から九州にかけて園芸用途で栽培されています。名の由来は、ヒマラヤ地方が原産であり、ユキノシタ科である事から。中国名は、短柄岩白菜(duǎn bǐng yán bái cài)。英名は、Himalayan creeping saxifrage。

 ユキノシタ科(Saxifragaceae Juss. (1789))は、温帯から寒帯にかけて約17属500種1)があります。ヒマラヤユキノシタ属(Bergenia Moench, 1794)は、中国、ヒマラヤ、中央アジア等に8種があります。

 根茎状の木質化した基部は初め這い、途中から花茎を立ち上げます。草丈は、10~50cm。葉は互生します。根生葉は光沢のある革質の倒卵形で、葉縁に棘状の鋸歯があります。長さ15~20cm、幅約10cm。長い葉柄があります。常緑ですが、寒さによっては赤褐色を帯びることがあります。

 花期は、2月から5月。茎先に集散花序を出し、桃色の花を多数付けます。花茎は径1~2mm。花径は2~3cm。花弁は倒卵形で、5~6個付きます。雄しべは10本で赤味を帯び、葯色は黄色、長さ6~7mm。雌しべは薄緑色で、長さ7~8mm。柱頭は2~3裂します。

 萼筒は椀形で、幅5~6mm。萼片は5~6裂し、三角状で、長さ約4mm、幅約4mm、先端は尖りません。果実は朔果です。胚珠は中軸胎座 2)。種子は長卵形で、長さ約0.5mm。染色体数は、2n=34。

 種間交雑品種が多く出回っています。ほぼ手入れなしの放任で毎年花をつけます。繁殖は、実生、株分け等で行います。別名でオオイワウチワ(大岩団扇)と呼ばれることがありますが、オオイワウチワ3)は、イワウメ科の別種です。

脚注:
1)以前は約80属1200種が属する大きな科でしたが、近年に幾つかの科が分離され減少しました。
2)中軸胎座 (axial placentation):合生雌しべで、子房の中軸に胚珠がつくもの。
3)Shortia uniflora (Maxim.) Maxim. var. uniflora

Japanese common name : Himaraya-yukinosita
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Bergenia stracheyi (Hook.f. et Thomson) Engl.

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基部は根茎状。葉は互生し、倒卵形。

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雄しべは10本、雌しべ柱頭は2~3裂する。写真左が2裂、右は3裂。

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茎先に5~8cmの集散花序をつける。

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左:受粉後の雌しべと雄しべ。 右:萼筒は椀形、萼片は5~6個。

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葉縁に棘状の鋸歯がある。 左:葉表 右:葉裏

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左:萼を取り払った雌しべ。3裂。右:種子は長卵形(未熟)

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2裂雌しべ子房部分 右は輪切り状態の子房

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中軸胎座につく胚珠


ヒマラヤユキノシタ(ヒマラヤ雪の下)
ユキノシタ科ヒマラヤユキノシタ属
学名:Bergenia stracheyi (Hook.f. et Thomson) Engl.
花期:2月~5月 多年草(常緑宿根草) 草丈:10~50cm 花径:2~3cm

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【学名解説】
Bergenia : Karl August von Bergen (1704-1759)の名に因む/ヒマラヤユキノシタ属
stracheyi : Lieutenant-General Sir Richard Strachey (1817-1908)の
Hook.f. : Joseph Dalton Hooker (1817-1911)
et : et alii(及び・命名者が2名の時など・&(and)に同じ)
Thomson : Thomas Thomson (1817-1878)
Engl. : Heinrich Gustav Adolf Engler (1844-1930)

撮影地:静岡県静岡市
葵区昭府町 2017.04.12
自宅 2018.03.12, 2018.03.21
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

21 March 2018
Last modified: 29 March 2018
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by pianix | 2018-03-21 00:00 | | Comments(0)
オギノツメ(荻の爪)
 オギノツメ(荻の爪)は、キツネノマゴ科オギノツメ属の多年草です。東南アジア、インドに分布します。日本では、本州(静岡県以西)、四国、九州に分布します。地域によっては、絶滅危惧II類、準絶滅危惧種に指定されています。名の由来は、不明です。先端が尖った果実を爪に例えたものとの説があります。オギ(荻)は、イネ科ススキ属のススキに似た多年草です。中国名は、水蓑衣(shuǐ suō yī)。

 キツネノマゴ科(Acanthaceae Juss. (1789))は、中南米や東南アジア等の熱帯と温帯の一部に約250属2500種があります。オギノツメ属(Hygrophila R.Br. (1810))は、約80種があり、日本には本種のみが分布します。

 水辺や湿地などに自生します。地下茎を這わせ、節から根や地上茎を出しながら群生します。茎は4稜の方形で細毛があります。草丈は、30~60cm。葉は、対生します。線状披針形で長さ3~15cm、幅0.5~1.5cm、鈍頭。全縁で波打つことがあります。

 花期は8月から10月。葉腋に柄のない淡紫色の唇形花を輪状に束生します。筒状で長さ10~13mm。上弁は2浅裂します。唇弁は3浅裂し、長さは、3~5mm。雄しべは長2,短2の4本があります。萼は5中裂し、先は尖り、長さ約6mm、果期に約10mmに徒長します。

 果実は、蒴果です。披針形で、長さ約1cm、幅約2mm。熟すと縦に2裂します。種子は扁平卵円で長さ約1mm。

Japanese common name : Ogi-no-tume
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Hygrophila ringens (L.) R.Br. ex Spreng.

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茎は4稜の方形。葉は対生し、線状披針形。葉腋に唇形花を輪状に束生する。

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左:水辺や湿地などに自生する。 右:果期には葉が落ちて茶色になる。

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果実は円柱形の蒴果で縦に2裂する。

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果実内面。種子は扁平卵円で毛がある。


オギノツメ(荻の爪)
キツネノマゴ科オギノツメ属
学名: Hygrophila ringens (L.) R.Br. ex Spreng.
synonym : Hygrophila salicifolia (Vahl) Nees
花期:8月~10月 多年草 草丈:30~60cm 花冠長:10~13mm

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【学名解説】
Hygrophila : hygros(湿)+philos(好む)/オギノツメ属
ringens : 開口形の、口を広く開けた
L. : Carl von Linne (1707-1778)
R.Br. : Robert Brown (1773-1858)
ex : ~による
Spreng. : Curt (Kurt, Curtius) Polycarp Joachim Sprengel (1766-1833)
---
salicifolia : salicifolius(ヤナギ属のような葉の)
Vahl : Martin (Henrichsen) Vahl (1749-1804)
Nees : Christian Gottfried Daniel Nees von Esenbeck (1776-1858)

撮影地:静岡県静岡市
麻機湧水地第3工区 2017.09.24, 2017.09.25, 2017.09.29, 2017.10.04, 2018.01.18
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 13 February 2018
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by pianix | 2018-02-13 00:00 | 水辺の植物 | Comments(0)
カテンソウ(花点草)
 カテンソウ(花点草)は、イラクサ科カテンソウ属の多年草です。日本、中国、韓国、台湾に分布します。日本では、本州、四国、九州に分布します。名の由来は、不明。点のような小さな目立たない花を咲かせる事からとの説がありまが、中国語では異なります。中国名は、花點草(huā diǎn cǎo)。

 イラクサ科(Urticaceae Juss. (1789))は、熱帯から温帯にかけて約47属1300種、日本に11属約40種があります。カテンソウ属(Nanocnide Blume (1856))は、3(2)種が分布します。

 山野の木陰に自生します。匍匐枝で繁殖します。草丈は、10~30cm。茎に白毛が散生します。葉は互生します。菱形状卵形で、長さと幅は1~3cm。鋸歯があります。葉柄は1~5cm。花期は、4月から5月。雄花序は茎先の葉腋から集散花序を出します。約4cmの花柄の先に花被片5個の小さな花をつけます。

 雄しべ5個は丸まっていて、開花時に放射状に1本づつ勢いよく広がり、花粉を散布します。雌花序は葉腋に固まってつきます。柄が無く、花被片4個で淡紅色。雌雄同株(希に異株)の風媒花。果実は痩果です。長さ約1.5mm。花被に包まれ、宿存萼があり、種子1つを含みます。

 日本に分布するカテンソウ属は次の2種を含みます。南西諸島に分布する、シマカテンソウ(島花点草)Nanocnide lobata Wedd. は、別名ヤエヤマカテンソウ(八重山花点草)で知られています。鹿児島県に分布する、トウカテンソウ(唐花点草)Nanocnide pilosa Migo [絶滅危惧I類]は、中国名で毛花點草。シマカテンソウと同一種との見解があります。

Japanese common name : Katen-sou
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Nanocnide japonica Blume
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叢生するカテンソウ


カテンソウ(花点草)
別名:ヒシバカキドオシ(菱葉籬通)
イラクサ科カテンソウ属
学名:Nanocnide japonica Blume
花期:4月~5月 多年草 草丈:10~30cm 花径:2~3mm

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【学名解説】
Nanocnide : nannos(矮小)+cnide(イラクサ)/カテンソウ属
japonica : 日本の[japonicus(男性形)/japonica(女性形)/japonicum(中性形)]
Blume : Carl Ludwig Blume (1789-1862)

撮影地:静岡県静岡市
葵区福田ヶ谷 2011.04.02
[Location : Shizuoka City, Shizuoka Prefecture JAPAN]

Last modified: 16 February 2017
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by pianix | 2017-02-16 00:00 | | Comments(0)